今週、メシエ天体カタログのM40番台を撮影したM40~M48の撮影記録(※M45のみ先月撮影)です。
共通撮影データ
撮影ソフト:SharpCap 4.0
鏡筒:SkyWacher BKP200/F800
カメラ:QHY268C、フィルター:IDAS LPS-P3
赤道儀:SkyWatcher EQ6R、極軸合わせ:PoleMaster
ガイド鏡:EVOGUIDE 50ED II、ガイドカメラ:Neptune-C II、ガイドソフト:PHD2
画像処理:PixInsight
M40
メシエ天体カタログの中で最も小さい天体で、星雲・星団・銀河では無く見かけの二重星らしいです。見かけの二重星というのはただ同じ方向に見えるだけの二つの恒星です。よってM40はメシエ天体カタログの欠番にされる事もあるらしく残念な存在ですが、プラネタリウムソフトのStellariumでもM40として検索・導入できるので撮影してみました。
上写真中央の小さく二つ並んだ恒星がM40です。右側に写っている小さな銀河はNGC4290、さらに右端に微かに写っているのはNGC4284です。
M41
夜空で最も明るい恒星おおいぬ座のシリウスの近くに見える散開星団です。
撮影してみると下記画像中心の右側に上から下にかけて帯状の物が写ります。何か変なものが写りこんだかノイズ?とか思って途中で撮影中断し3分露光を6枚しか撮影しませんでした。
確認するも特に変な物が写りこんだりノイズの可能性も低いです。この帯状は星間ガスなのかなぁ?
M42オリオン大星雲、M43、ランニングマン星雲
鏡筒BKP200/800に0.75× Reducer/Coma Correctorを使用して焦点距離600mmのF3とし、M42オリオン大星雲付近及びランニングマン星雲も入れて撮影。
画像処理はPixInsightで背景にDBEをかけたら分子雲も炙り出す事ができました。
また、トラペジウム周辺はマスクをかけてからHDRMT処理をしています。
鳥の頭部に見える所がM43です。
PixInsightでアノテーションを入れてみると星雲中央部のトラペジウム内の3つの星にも41 the01 Oriというマーカーがはいりました(4つ入ってほしかった(>_<))。
M44 プレセペ星団
とても明るく(メシエ天体カタログの中では等級が4番目に明るい)恒星の色彩にバリエーションがあり美しい散開星団です。
アノテーションを表示すると今回の撮影では天体全体が画像内に収まっていません。
調べてみると天体の大きさ(視直径)はメシエ天体カタログの中でM31アンドロメダ銀河、M45プレアデス星団次いで3番目に大きかったです。知りませんでした(^^;)。
メシエ天体で4番目に明るく、3番目に大きいと覚えておきます。
次回はM44天体全体が入る機材構成で撮影してみたいと思います。
M45 プレアデス星団中心部
ご存じの『すばる』です。
今回掲載した中でこの画像のみ先月撮影したものです。
画像処理としては星を分離せず全体の彩度を調整したので星色が青に偏っています。
また背景ムラも出ていますので今後の画像処理勉強用としたい画像となりました。
M46とM47
鏡筒BKP200/800に0.75× Reducer/Coma Correctorを使用して焦点距離600mmのF3とし、M46とM47を一緒に入れてみました。
画像右上にはNGC2423の大きな散開星団も入っています。
M46の中にはNGC2438惑星状星雲(ちっこくてかわいい)もあります。
M48
こちらも散開星団です。
中心に明るい星が集まていてそこから両サイドに曲線状に星が分布しています。
私流の表現をするとすればシャネルのマークの様に見えるのでシャネルマーク星団と呼びたいです。)(
あとM49を撮影出来ればメシエ天体M40番シリーズのコンプリートだったのですが、今回撮影時M49が昇ってくるのは明け方で高度も低い為諦めました。M49は来月以降の撮影に期待です。
最後に11月20日久しぶりに月を撮影しました。
当日、雲が多かったのですが、時々雲の切れ間から綺麗な半月が見えたので撮影しました。
半月(上弦の月)
彩度を上げて処理しています。