10日以上前になりますが約1か月ぶりの天体撮影を行った先々週の撮影記録です。
今月の休暇となった13日からは天候がさっぱりで昼は曇り夕方から雨という日が続いていたのですが17日は一転、星空指数100%、Windy雲予想0%、とどめにGPVの雲量が真っ黒という予報となり”秋晴れきた”
当日夕方から車に機材積み込み等準備を始め今回は変に気合を入れすぎていらん事をしない様に普通を心がけていつもの近くの山へと撮影にでかけました。
実際、撮影開始から終了まで予報通りに雲無し風も無しおまけに月も出ずという最高の天体撮影日和で、この時期から春までの日本海側では雲が湧きやすく風が強い日が多くなるため貴重な好条件日となりました。
一か月ぶりの撮影はBKP200/F800にてM33三角座銀河とバブル星雲にする事に。
まずM33 三角座銀河の撮影から
この日のM33の正中時刻は23時50分なので20時から撮影を開始したとしても正中の子午線越えまでの撮影時間は4時間程とれます。
撮影は中心部にもポチを出す事を計画して、まずHα強調型UV/IRカットフィルターのIDAS HEUIBⅡで90分、続いてフィルターをデュオナローバンドのIDAS NBZに変えて120分を目標とする事に。
撮影開始はちょっと遅れましたが子午線を越えてからも約1時間、鏡筒と三脚接触のぎりぎりまで撮影を続けたので目標以上の撮影時間で撮影ができました。それらの画像を合わせて処理したリザルト画像がこちら
M33 三角座銀河
ポチは計画通りに出す事が出来て二種のフィルター画像を合わせる事によって目立ちすぎる事も無く結果的に良かったのではないかと思います。
あと、外側の腕はうっすらとしか出ませんでした。よく投稿された画像で見かける外側の腕まで含めたもくもくした感じを出すには相当な露出時間が必要かもしれません。
今回の二種フィルター画像の合わせ方ですが、HEUIB-ⅡとNBZの画像を全てまとめて加算平均するのではなく、各フィルターの画像をそれぞれPixInsightのWBPPで処理してSPCCで色合わせ→SCNRで緑色ノイズ除去→STFとHistogram Transformationでレベル調整→処理したそれぞれの画像をTIFFで保存→保存した2枚の画像をステライメージ9の自動処理モードのライトフレームに入れて加算平均(αクリッピング)というやり方で合成しました。その後は合成画像をフリーソフトのGraXpertで勾配補正→作成された画像をPixInsightに戻してCurves Transformationで色彩調整→Noise X Terminatorでノイズ除去→Photoshop CS2に移し色彩微調整→フリーソフトのRawTherapee 5.8でコントラスト、色チャンネル、黒レベル調整という手持ちソフトたらい回しです。
次はバブル星雲の撮影
フリーソフトのStellariumで構図を確認したらバブル星雲以外にもM52散開星団とNGC7538散光星雲も同時に入れられる事がわかり、その構図中心の丁度良い位置にターゲットとなる恒星がありました。Stellariumのプラグインで[望遠鏡のガイド]設定はしてあるので、その恒星を選択してから望遠鏡操作画面を表示して[現在の天体ボタン]にて座標を認識させた後[望遠鏡操作ボタン]を押すだけでGOTOしてくれます。GOTO後は念のためにプレートソルビングを実行(今回は位置修正無しでした)。
NGC7635バブル星雲、M52散開星団、NGC7538散光星雲
画像内の各天体を拡大クロップ
ん!バブル星雲を拡大したらバブルの中に何かいる?コントラストを上げて更に拡大してみると
鳥?、ウミガメ?、恐竜?ガスの形がバブルの中に何か入っているみたいに見えてきました・・・なんか恐竜の卵を透視した様な?
ネットでこの様な見方をしている人がいるかを検索してみましたがヒットせず。こんな風な見方をするのは私だけでしょうか?星雲の形が色々な物に似て見えるという事の神秘を感じます。
バブル星雲が恐竜の卵を透視したみたいに見えてきた件でした。
最後に、先月BKP200/F800の主鏡と格闘中
の合間にAskar 65PHQで撮影したM31アンドロメダ銀河も記録しておきます。
これもHEUIB-ⅡとNBZの二種のフィルターでそれぞれ撮影した画像を合わせています。
M31 アンドロメダ銀河
アンドロメダ銀河は画像処理が難しすぎ。元画像はSPCCかけてもほとんど色が出ないので、そこから上手に色彩を出すには私のレベルでは至難です。
なんとかチマチマと頑張っていたのですが、その最中に初めてのPixinsight用plug-in2つとSCRIPT1つを使ってみたので、勉強になる事もありました。
以下がその3つです。
1).BlurXTerminator plug-in(試用中)
BlurXTerminator にて、暗黒帯を強調してみる。
BlurXTerminatorの使用方法は"だいこもんさんの記事"を参考にさせていただいて、L画像にBlurXTerminatorをかけるという方法で行ってみました。
元画像からL画像作成とRGB分解でR、G、B画像を作成→BlurXTerminatorをかけたL画像とそのままのR、G、B画像をそれぞれNoiseXTerminatorでノイズ除去→それらをLRGBCombinationで合成してみた。
BlurXTerminatorは画像全体の色彩を効率良く強調してくれたり星をシャープにしてくれますが今回は暗黒帯が綺麗に強調されたのが一番印象的です。
2)StarXTerminator plug-in(試用中)
今まで星無し画像と星だけ画像の分離はStarNet2で十分だろうと思っていたのですが今回の画像処理中にStarNet2では明るい星のハロが星無し画像に残ってしまう事が発生、StarXTerminatorを使用してみたらハロも分離することができた。
よくネットの書き込み等でStarNet2とStarXTerminatorとの比較がされていますがそれぞれに一長一短ある様で、今後星分離する際の選択肢となる。
3)星無し画像と星だけ画像を分けて編集し最後に星無し画像に星だけ画像を戻す際にBill BlanshanさんとMike Cranfieldさんという方が作成したPixinsight用のScreenStarsスクリプトを使用した。
このスクリプトは星無しと星だけの画像のレベルを調整して戻す機能もありプレビュー表示を見て自然な感じで戻す事ができます。
Bill BlanshanさんのYouTube channel "Another Astro Channel" より"Star Reduction now in a Pixinsight Script!!"を参考にしました。スクリプト導入方法も解説されていますのですんなりと導入することもできました。
Billさんはこれらのすばらしいスクリプトを無償で公開されておられるというのが凄いです。
今回の記録は以上です。