8月15日の夕方から夜にかけて、台風7号が京都府北部の西側を通過🌀
天体撮影どころではない状況です(^^;)
今月は10日から休暇後、この台風の影響もあって、なかなかお天気に恵まれないのですが、5日前の8月11日だけは唯一、快晴・風無しという好条件だったので撮影にでかけました。その時の記録です。
試してみたかったAskar 65PHQ に0.75×専用レデューサーを取り付けて、焦点距離を416mm(f6.4)→312mm(f4.8)としての撮影を行う事が出来ました。
その時のファーストライトでのリザルト画像です。
M24付近 バンビの横顔 、IC1284付近 バンビの首飾り
画角が広がった事で、今回はバンビの首飾りと呼ばれているIC1284付近も収める事が出来ました。
レデューサーを取り付けた事による星像ですが、四隅でも目立った色収差がほとんど無く良好です。また、イメージサークルがΦ44mmフルサイズ対応なので、APS-Cサイズでは周辺減光も無い様です(フラットを撮っていないので厳密には言えませんが、PixInsightのブースト表示をみる限りは周囲までしっかり光源が確保されています)。
この画像の『四隅部・中心部・上下左右中央部』の切り出し星像チェックがこちら
PixInsightのブースト表示がこちら
レデューサー無しと比べてもぱっと見、遜色ない感じで、すばらしい結果となり満足です(^_^)。
Askar 65PHQ 専用0.75×レデューサーの取り付けとバックフォーカス
鏡筒へは後端よりレデューサーを挿入してレデューサーに付いているM54×ピッチ0,75ねじで締め込みます。
別途アダプター等は必要なく、ねじ込みなのでしっかりと装着できます。
カメラ側はM48×P0.75での接続で、バックフォーカスが接続端面から55mmです。
(M48アダプターを外せばM54×P0,75、バックフォーカス65mmでの取り付けも可能)
機材のCMOSカメラ QHY268Cはフランジバックが17.5mm、SVBONY FW(フィルターフォイール)の面間幅24mmなので、カメラ取付アダプターは6mm、5mm、2.5mmを使用して合計55mmのバックフォーカスとなる様に組んであるのですが、カメラフィルターを使用するとこれよりも光路長が伸びてしまいます。
フィルターによる光路長の伸び(mm)は、フィルターの基板厚みをd、フィルターの屈折率をnとしてd×(1-1/n) の公式で求める事が出来るらしいので、今回使用したIDAS HEUIB-II(d=2.5mm、n≒1.5)では≒0.83mmとなります。
現在所持しているフィルターの基板厚みは1.5mm(サイトロンCBP)~2.5mmなので
屈折率を1.5とすると光路長の伸びはフィルターの違いによって0.5mm~≒0,83mmです。
これはあくまで理論値ですので、そこまで厳密に調整する必要があるのかとも思うのですが、やはり心理的にそこに近づけたくなってしまいます。
そこで、0.5mmの硬質塩ビ板(サンデーシート)をサークルカッターで切り取ってシムリングを作製し、レデューサーのカメラ側接続部後端に挿入する事にしました。
これでバックフォーカスの光路長が55.5mmとなります。
QHY268Cはカメラ本体が、製造誤差を加味して+-0.5mmのバックフォーカス誤差を許容できるとの事なので、現在所持フィルターを付け替えても、これでいけるのではないかと思います。
撮影結果の星像も良さそうなので、バックフォーカス55mmが必要な光学系では、この構成でいこうと思います。